毎年11月12月になると、年賀状の準備を始める時期ですね。
中には喪中はがきを受け取った方もいらっしゃるかと思います。
喪中はがきが届いた場合、その相手には年賀状を出さない、というのが一般的になっていますが、返信しなくても、そのままでよいのでしょうか?
お悔やみの気持ちを伝えたいときの心遣いと、喪中はがきへの返礼のしかたをまとめました。
喪中はがきを受け取ったらどうするべき?
すでにお葬式などで弔問を済ませている場合、喪中はがきを受け取っても、あらためて返信する必要はないでしょう。
しかし、喪中はがきをいただいたお礼や、お悔やみの言葉を添えたい場合には、年賀状にかえて、喪中見舞いや寒中見舞いを出すとよいでしょう。
①ご挨拶状をいただいたお礼
②ご遺族がさびしい新年を迎えることへの慰めと励まし
③こちらからも年賀状を控えさせていただく旨
年が明けてから出す場合は、「寒中見舞い」となり、お正月の松の内(1月7日)が明けてから、立春の2月4日頃までの間に出すのがマナーです。
この場合は、③は必要ありません。
では喪中見舞いや寒中見舞いの文例を、出す時期ごとにご紹介します。
喪中お見舞い申し上げます
ご丁寧なご挨拶状をいただきありがとうございます。
優しかったお母様のご不幸で、さぞお寂しいこととお察し申し上げます。
改めてお悔やみを申し上げますとともに、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
年始のご挨拶は遠慮させていただきますが、皆様のお幸せをお祈り申し上げております。
【文例2 年始に寒中見舞いとして送る場合】
寒中お見舞い申し上げます
ご服喪中とのお知らせを賜り、年頭のご挨拶を遠慮させていただきました。
御父上を亡くされ、ご心痛はいかばかりかとお察し申し上げます。
今年こそはご家族の皆様にとりまして平安な年となりますよう、お祈り申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます
服喪中のことと存じ、年始のご挨拶は控えさせていただきました。
奥様がご逝去され、ご家族の皆様には寂しい日々をお過ごしのこととお察しします。
悲しみが癒えますことをお祈りいたしております。
寒い日が続きますので、どうぞご自愛くださいませ。
喪中はがきによって初めて不幸を知った場合は?
喪中はがきをいただいて初めて亡くなったことを知った場合、どのような返事を出すべきか困ってしまうもの。
このような場合でも、「喪中見舞い」や「寒中見舞い」できちんとしたご挨拶をするとよいでしょう。
①ご挨拶状をいただいたお礼と、ご不幸を知らずにいた失礼をお詫び
②お悔やみの言葉とご遺族への慰めや励まし
③こちらからも年賀状を控えさせていただく旨
「寒中見舞い」で出す場合、こちらも③は必要ありません。
では喪中見舞いや寒中見舞いの文例を、出す時期ごとにご紹介します。
ご丁寧な挨拶状をいただきありがとうございます。
このたびのご不幸を存じ上げずにおりまして、大変失礼いたしました。
遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
来年こそは、ご家族の皆様にとりまして平安な年となりますようお祈り申し上げます。
ご丁寧な挨拶状をいただき恐れ入ります。
ご主人様がご他界なされたとは存じ上げないまま失礼をいたしておりました。
遅ればせながらお悔やみ申し上げます。
寒さ厳しき折、どうぞお体を大切に良い年を迎えられますようお祈り申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます
お葉書をいただいて初めてお父様がお亡くなりになったことを知り、驚いております。
日頃ご無沙汰しているせいで少しも存じ上げず大変失礼いたしました。
ご家族の皆様におかれましては、ご落胆の程お察しいたします。
寒さも一段と厳しくなりますゆえ、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
年賀状を出した後に喪中はがきを受け取ったらどうする?
早々に年賀状を出してしまった後に、先方から喪中はがきが届くことがあります。
このような場合、年賀状が相手に届いてしまうことは仕方ありません。
しかし行き違いで年賀状を出してしまったことや、お悔やみが遅くなってしまったことをお詫びする書状を送るのもよいでしょう。
服喪中とは知らずに年始状を差し上げてしまい、大変失礼いたしました。
お母上を亡くされて、さぞやお力落としのことでしょう。
心からお悔やみ申し上げます。
厳寒の折、お身体を大切にお過ごしくださいませ。
また郵便局で手数料を支払えば、配達前の年賀状を差し戻してもらうことも可能です。
どうしても取り戻したい場合は、一度郵便局に問い合わせてみましょう。
まとめ
喪中はがきの返信の仕方についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
服喪中の方にとって、親族を亡くし年賀状が一通も来ないお正月は寂しいものです。
喪中はがきが届いたら受け取ったままにせず、相手の心境を思いやる気持ちを込めたお便りを出したいものですね。
コメント