日本独自の文化の中でも、ひらがな・カタカナ・漢字・文法を相手によって使い分ける日本語は、習得が難しいとされ評価される反面、日本人であっても使い方に悩み苦戦することが多いでしょう。
目上の人への挨拶を行う年末やお正月には、いつも以上に失礼がないよう言葉選びをしなくてはなりません。
今回は
・「良いお年をお迎えください」は目上の人にも使える?
・年末の挨拶に「良いお年をお迎えください」を入れて丁寧に伝えるなら?
・目上の人から「良いお年をお迎えください」と言われた時の返し方は?
について詳しく解説していきます。
誰もが自分よりも年上の人と接する機会はあると思いますが、年末やお正月シーズンの挨拶は普段とは違った緊張感があるもの。
特に、会社の上司や目上の人に宛てる際には注意が必要です。
相手によって適切な使い分けができるよう、ここでしっかり理解をしておきましょう!
良いお年をお迎えくださいは目上の人にも使える?
年末に良く聞く「良いお年をお迎えください」という口上は、目上の相手に対しても問題なく使うことができる挨拶です。
日本語で多く使われる敬語は、さらに〔尊敬語・謙譲語・丁寧語〕といった3種類に分かれます。
この中でも語尾が〔ます・です〕で終わる丁寧語は、日常的にも良く使われています。
「良いお年をお迎えください」も丁寧語の表現の一種になり、目上の人でも問題なく伝えることができます。
しかし、「よいお年を」で終わってしまうと失礼になる場合があります。
年賀状などで書く際には、必ず「よいお年をお迎えください」まで書くようにしましょう!
年末の挨拶に「よいお年をお迎えください」を入れて丁寧に伝えるなら?
ではここで「よいお年をお迎えください」を入れた、丁寧な年末の挨拶をいくつかご紹介していきます。
●本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願い致します。よいお年をお迎えください。
●○○様のおけげで本年も無事に乗り切ることができました。来年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。どうぞよいお年をお迎えください。
●いつもたくさんのご指導をいただきありがとうございます。心から感謝しております。時節柄ご自愛のうえ、どうかよいお年をお迎えください。
このような文章が一般的には多く使われていますが、お互いの関係性によっても選ぶ言葉が変わってきます。
常識的な内容を理解しつつ、上手に使い分けをしてみてください。
目上の人から「良いお年をお迎えください」と言われた時の返し方は?
自分からではなく、目上の相手から先に「良いお年をお迎えください」と言われた際には、「○○様も良いお年をお迎えください」とお返事をするとよいでしょう!
「良いお年をお迎えください」は年末の挨拶で良く使われる言葉ですが、「忙しい年末を無事に過ごし、新年に良いスタートをきってほしい」との意味が込められています。
そのため、相手から先に言われた場合でも、同じようにお返して問題はありません。
その際は「○○様も良いお年をお迎えください」と相手の名前を添えて書くのが良いでしょう。
さらに「ありがとうございます」や「本年も大変お世話になりました」と一言加えると好印象です。
目上の人へは「良いお年を」だけでなく「良いお年をお迎えください」までしっかりと書いてくださいね。
まとめ
日本語は難しく奥深いものですが、相手を重んじるからこそいくつもの通りがあり、それを丁寧に使い分ける日本人の真面目さに驚きが隠せません。
ぜひご紹介した内容を参考に、目上の人へ丁寧な年末の挨拶を行ってみてください。
ちなみに、年賀状に「良いお年をお迎えください」と書くのはNGです。
「良い一年になりますように」という願いを込めた添え書きにするには、「良い一年になりますよう心よりお祈り申し上げます」や「本年も良い年でありますようにお祈り申し上げます」と書くのがよいでしょう。
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